貴族の務め(Adel Verpfichtet)


読め! 他人の行動を読め! 読むんだ!

このゲームは、サイコロを使わないタイプのすごろくゲーム。
美術品の展覧会を成功させたり、美術品泥棒を捕まえたりすると、
その功績によって、コマを進ませることが出来る。
最終的に、コマが最も前に進んでいたプレイヤーの勝利だ。

プレイヤーはターンの初めに、所在を表すカードと、
そこでの行動を表すカードを裏返しに出し、意思表示する。
全員が出し終わったら、カードを表向きにして処理をしていく。

所在は「オークションハウス」と「城」の2種類から選ぶ。

まず「オークションハウス」
ここでの行動は「オークション」か「泥棒」
「オークション」は文字通り、オークションに参加するというもの。
この行動を選んだプレイヤーは、手札の小切手カードを捨てる代わりに、
美術品カードを1枚受け取る。
美術品=コレクションだ。
ただし、あくまでもオークションなので、
この行動を複数のプレイヤーが選んでいた場合、もっとも高額の小切手、
(小切手カードの金額は全部ばらばら)
をプレイしたプレイヤーが落札する。
それ以外のプレイヤーは落札失敗で、小切手カードが戻ってくる。

「泥棒」行動を選んだプレイヤーは、
落札に使用された小切手カードをそのまま自分の物に出来る。
(もちろん次ターン以降に使用できる!)
ただし落札者がいなかった場合や、
複数のプレイヤーが泥棒を選んでいた場合には、何も盗めない。

「城」を選んだプレイヤーは、
「展覧会」「泥棒」「探偵」の中から行動を選ぶ。
「展覧会」は、手持ちの美術品カードを公開するというもの。
うまく展覧会を成功させることにより、自分のコマを進ませることができる。
ある意味もっともオーソドックスな行動だ。

「泥棒」は、展覧会を開いたプレイヤーの美術品を1品盗めるというもの。
こちらの泥棒は、オークションハウスの泥棒とは違い、
何人泥棒がかち合っても問題ない。
ただし当然のことながら、展覧会が開かれていなければ何も盗めない。

初登場の「探偵」は、城に現れた泥棒を逮捕できる。
泥棒を逮捕したプレイヤーもコマを進ませられるので、これも有効な手段だ。
ただし当然のことながら、泥棒が一人も城にやってこなければ意味が無い。
また泥棒は、逮捕されたとしても、盗みは成功していることになるのもポイントだろう。

このゲームの最大のポイントは、
「いかに他人の行動を読むか」
これにつきる。
なぜなら、全ての行動が、じゃんけんのような「すくみ」になっているからだ。

城の場合、
展覧会を開くのは、泥棒が怖い。
泥棒を出すには、探偵が怖い。
探偵は危険が無いが、泥棒がいなければ全く無意味。
しかも探偵は美術品をもたらさないので、自身の戦力の増強にはつながらない。

オークションハウスの場合でも、
他人より高額の小切手カードを使わないと落札できない。
でも他人が全員泥棒なら、メチャ安い小切手で落札可能だ。
また泥棒は、城の場合と違って、
複数人泥棒がいたら、全員何も盗めないので、他人の泥棒が怖い。

このように、他人の行動が大きくゲームを左右するというわけだ。

これによる読み合いが実に楽しく、皆、あまりに読みすぎて、
時に、全員が探偵だったり、全員泥棒だったりと、盛り上がること必至。

最後にこのゲーム、実際にプレイしてみるとわかるのだが、
手札から泥棒がいなくなると、とたんに選択肢がせまくなる。
泥棒が釈放されるのには結構な時間がかかるので、注意しよう。

発売後随分とたつゲームだが、いまだに古臭さを感じさせない秀作だ。

デ ー タ
プレイ可能人数 2〜5人
主人お奨め人数 5人
ワンプレイ時間 約60分
その他 1990年ドイツゲーム大賞受賞
1990年ドイツファン投票第1位

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